暑さによるトラブルを防ぐために
真夏、炎天下での試合、練習では著しく体力を消耗し、熱中症と呼ばれる熱射病、熱疲労、熱痙攣(ねつけいれん)を引き起こすことがあります。場合によっては死亡することもあり、十分な注意が必要です。
熱中症は、気温25℃でも、湿度が100%なら発生する可能性があります。つまり、湿度が高い場合は、気温が高くなくても発生しやすくなります。ちなみに、気温が30℃の場合は、湿度が50%以上になると熱中症がおこる確率が高くなります。気温と湿度の状態を把握することが予防の第一歩です。
熱中症を起こさないための注意点を以下に示しますので参考にしてください。
1. 飲んで、飲んで、飲んで、とにかく水分を十分に取ること
○ 飲むのに適したもの:水、お茶類、薄めたスポ−ツドリンク
× 飲むのに適さないもの:清涼飲料水(糖分の入ったもの)、カフェイン
2. 飲む時は少しずつ飲む
○ 試合前:1時間ほど前から、15分ごとに150cc(これ以上は吸収できない)ずつ
○ 試合中:エンドチェンジには必ず飲む
○ 試合後:試合終了後から直ちに飲む
3. 汗と一緒に失ったものは補給する
○ 失われた塩分、ミネラル、カリウム等は果物やスポ−ツドリンクで補給する
4. 試合前の食事はエネルギ−源になるものをしっかり食べる
○ ごはん、パン、めん類等の炭水化物(+柑橘類)を中心に
× 油っこいものは避ける
5. ウェア−は体をしめつけない、ゆったりとしたものを着る
6. 必ず帽子をかぶり、日焼け止め(SPFが15以上のもの)をぬる
7. 試合前に日に当たり過ぎないこと
○ 前の試合を見る・応援などは日陰で
8. 試合と練習の間に体の水分を元に戻すために十分な時間を取る
9. ひどい汗をかいたシャツは着替える。特に試合後はすぐに着替えること
10. エンドチェンジには、首の後ろを氷嚢(ひょうのう)や冷たいタオル等をあてて冷やす
11. エンドチェンジの際、正面から日差しを受けない方向を向いて座る
12. 試合後はすぐに水分を補給し、合わせてク−リングダウン、ストレッチ、アイシングを行う
× 試合の後、すぐに座り込んだり寝転んだりすることは筋肉の拘縮(こうしゅく)や、
痙攣を引き起こす原因となる
13. 休養、睡眠、栄養を十分に、しっかり取る
14. 気分が悪くなったら、すぐにレフェリ−に申し出ること。決して無理はしない
○ ゆっくり息を吐き、自分で呼吸をコントロ−ルし、パニックを起こさないこと
以上 WTA Extreme Weather Condition Ruloより抜粋