Designed by KITAKARUの新作アイピースです 2015.12.27追加掲載

 視野は狭いけれどフラットで無収差なところが良いという多くのご支持をいただいているLavenduraシリーズに続いて、2群4枚の非対称プローセル構成で最大限の収差補正を狙った新型アイピースをリリースすることになりました。
 このアイピースはR-PLという開発コードで2013年初頭から開発を開始し、設計と試作を繰り返してきたもので、2群4枚という最小枚数のレンズ構成でどこまで諸収差を減らすことができるか・・・というチャレンジャブルな開発目標を設定したものでした。

 開発の結果、45mm、40mm、32mm、28mm、18mmという5つの焦点距離のシリーズ化とすることができました。このシリーズの光学的特徴は、
  @ 見かけ視界が62度(40mmは65度)と広いこと
  A 歪曲収差をほぼ押さえ込んだこと
  B 中心解像度が高く、ヌケが良いこと
  C 倍率の色収差が少ないこと
などです。

 そしてLavenduraシリーズの金属筐体製作をお願いしている台湾の天体望遠鏡メーカーとタイアップして世界に向けて販売をします。

 製品の名称はRPL(Real Perfect Lens)で、designed by KITAKARUとレーザー刻印されます。

 この新型アイピース、今年2015年7月にメーカーの製品版試作品が完成し、性能と意匠確認のために私の元に送られて来ました。


 製品版試作品のRPLアイピース

 写真のとおり印象的な円錐形にカラーアルマイト処理が美しい筐体のアイピースです。(試作品では2"スリーブのアイピースが光沢表面、アメリカンサイズアイピースがマット表面のカラーアルマイト処理となっておりますが、製品版では全てマット表面、45mmの筐体色がグリーンとなる予定です)

 そして、つい先日の2015年8月7日〜9日に行われた『サマーホリデーin原村』でデビューを果たし、いつも来てくださる皆様にいろいろな有名メーカー製アイピースと見比べをしていただきごご感想をお聞きました。

 ご覧いただきました皆様の印象は良かったようで設計・開発者としては一安心の原村星まつりでした。


 アイピースは共同企画をして参りましたスタークラウドさんが日本国内の総代理店となり
2016年1月初旬より発売の予定となりました。

 下記にRPLシリーズの仕様と国内販売価格を掲載いたします。 

 

 RPLシリーズの仕様と販売予定価格 (2015.11.23掲載)



2015.12.27記載


 RPLシリーズは2015年12月に協業メーカーから世界に向けて販売が開始されました。世界のAstro Shop店頭に並ぶのは2月頃、Webページでの予約開始は1月初旬になるようです。
 日本は近日中にスタークラウドさんから案内が出るはずです。


 販売開始に先立って日本仕様RPLの写真を掲載します。


 写真は左からRPL 45mm、40mm、30mm、25mm、18mmです。(40mmだけ製品刻印のKITAKAR表示部を正面にしました)

 海外仕様と国内仕様の違いは幾つかあります。

 先ず筐体の色ですが、国内仕様は上記写真のように焦点距離毎に色の異なるアルマイト処理が施されますが、海外仕様は全ての筐体が赤マット仕様となります。

 次に、国内仕様では2"アイピース対応の双眼望遠鏡用としてRPL45mm、40mm、30mmにカラーアルマイト処理の外筒を外せるオプションを設定します。




 そして外筒を外した直胴のレンズホルダ外面に焦点距離の刻印を入れ、外筒を押さえるスリーブの鍔の最大径を58mm以下まで削り込みます。このオプションにより双眼望遠鏡接眼部の最短眼幅、もしくはアイピーススリーブ最大外径の58mmまで眼幅を短縮することが可能になります。



 上の写真はカラーアルマイト製外筒を外した場合のRPL40mmです。
 このオプションを採用いたしますとRPLの予定価格に対して1000円程度高くなると思われます。(刻印と加工に要する費用です)