星見の道具

 星を見るにはいろいろな種類の道具があります。もっとも単純な道具は我々人間の「目」そのものです。これは完全自動焦点(AF)、自動感度切り替え(AE)機能の付いた最高の「星見道具」です。

 しかし、人間の目は暗い場所でもレンズの直径(瞳径)はだいたい7mmなのであまり暗い星まで見ることはできません(せいぜい6等星まで)。そこで、レンズの口径の大きな天体望遠鏡の力を借りて暗い天体まで見ることになります。

写真:/瞳径7mmの目と自作の50mmウッディ望遠鏡と65mm屈折望遠鏡

 例えば、口径70mmのレンズの望遠鏡は最大瞳径の10倍の大きさですから裸眼の100倍の光を集めることができます。星の場合、6等級暗くなると光の強さは100分の1になりますから、100倍の光を集められればだいたい12等星位まで見えるようになります。もっと暗い天体を見たいのであれば天体望遠鏡の口径は益々大きなものが必要になってくるわけです。

 そのようなわけで、北軽井沢観測所にも眼視観測用として口径5cmから40cmの天体望遠鏡が揃っています。

 

写真:口径22cmシュミットカセグレイン望遠鏡(左)と口径40cmニュートン式ドブソニアン望遠鏡(右)

 また、写真撮影専用の望遠鏡(10cm・F6のLLS)や各種ビデオ撮影機材、天体追尾用の赤道儀なども揃えてあり、その半数近くは自作によるものです。