8.仮鏡筒の製作(その1)

 ところで、20cm・F10鏡の斜鏡は何mmにしたら良いのでしょうか。光軸中心から直角に引き出す光路長を200mmとするとfl=2000mmの 1/10、つまり
『ケラレ』を気にしなければ斜鏡の直径は20mmで良いことになります。実際には視野角のことを考 えなければならないのですが、この鏡筒の製作目的は『惑星専用』ですから光軸中心以外使うつもりがありません。
 そこで選んだのが短径25mmの極小斜鏡です。



 この斜鏡、ご覧のようにフィルムケースよりも短径は小さいです。これで主鏡に対する斜鏡の比率は12.5%、極限に遮蔽の小さい鏡筒ができるはずです。
 実際に小さな斜鏡は遮蔽による干渉効果を減らすだけでなく、斜鏡金具を軽量に製作することも可能にしますし、斜鏡の振動も僅少にすることができるでしょ う。FS-160で実績を作った0.3mmのスパイダーを今回も採用します。


2004/02/01

 FS-200の鏡面研磨は丁度1ヶ月間の奮闘でとりあえず一段落しました。真夜中の研磨タイムとその後のHPデータ更新で結構寝る時間が遅くなる日々が 続きましたが少し気が楽に・・・。だって、『振り出しに戻らなくて』済んだのですから。

 そして、これからは平行光線を用いた鏡面のテストをしなければなりません。

 製作を進めている『仮鏡筒』は"たわみ"などのことを考えるとだんだん『仮の姿』ではなくなってしまいます。

   

 結局、途中に直径205mmの絞り環兼補強板が2枚入った剛性の高いボックス構造体になってしまいました。最終的にはこれを黒つや消し塗装して、側板を 張り巡らす予定です。ドブソニアンの簡易鏡筒で『チョイ見』に使えればいいなと欲が出てしまった結果です。

 そしてもう一つ、斜鏡金具も概略設計してみました。



 たいがいの市販の望遠鏡の斜鏡金具は1本の引きネジと3本の押しネジで光軸修正する構造ですが、FS-160製作のページでも述べたように鏡の変位が顕 著で極小径斜鏡では主鏡が斜鏡から『はみ出してしまう』心配が生じます。短径35mmのFS-160の斜鏡金具はボールジョイント内蔵で凝った造りにした のですが、短径25mmのFS-200の斜鏡金具はもっとずっと小さいのであのような加工は困難です。
 そこで、改めて斜鏡の光軸修正を考えるとあおり軸(縦の首振り運動)と回転だけで良いことが判ります。
 上の図はそれを実現するための構造ですが、斜鏡のバックプレートの手前側を板バネで本体丸棒と固定して『あおり軸の中心』として、戻りを良くするために 反対側に引きバネを配置(板バネだけで強度的には十分で、これは保険みたいなものです)、
丸棒の中に『あ おり軸ボルト』を貫通してあおりの微調整ができるようにします。バックプレートの切り出し角度は50度位にして、残りの5度をあおり軸で調整するようにし ようと考えています。
 回転と斜鏡の光軸方向の位置あわせはスパイダーに取り付けたアルミパイプとアルミ丸棒の間で行います。

 このような斜鏡金具の構造、いかがでしょうか・・・。


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