9.セポールと研磨パッドについて

2004/02/06

 何名かの方から研磨パッドとセポールに関するお問い合わせをいただきました。HPにアップしているものの、ご訪問して下さる方がおられるのかわからない まま徒然なるままに書き記してきたものですので、驚いております。

 ご訪問、ありがとうございます!!

 そこで、改めてお問い合わせ内容についてご紹介をいたします。

 先ず研磨パッドですが、私のはスピードファム株式会社 (
http://www.speedfam.co.jp/) のDSMシリーズ両面研磨装置に使われるものです。研磨機用サプライ用品としていろいろな種類があるのですが、購入したのがかなり以前の話なので品番は忘 れてしまいました。ゴメンナサイ。

   SpeedfamのDSMシリーズ用サプライ用品

 続いてセポールですが、こちらの方は研磨剤専門メーカーの FUJIMI INC. (
http://www.fujimiinc.co.jp/) の製品です。こちらも購入時期がだいぶ古いので現在の同社の製品紹介にセポールのラインナップはありません。
 しかし改めて調査したところありました!! (
http://www.mabuchist.co.jp/products/prod1.htm) 現在は『マブチエスアンドティー』という会社が扱っているようです。下の写真でお分かりのように『光学ガラス用研磨剤』です。成分は酸化セリウムで、何種 類かの品番があります。私は132と302の2種類を持っています。302の方が細かいのですが、その分容器の中では『凝集』しています。

 マブチエスアンドティーのセポール

 次に、研磨パッドの張り方ですが、パッドの片面には両面接着剤が塗布されており、シール紙で保護されています。(両面テープと同じような作 りです) このシール紙をはがして良く洗浄した盤ガラスの研磨面に貼り付けます。このときできるだけ両面接着剤と盤ガラスの間に空気が入らないように注意 します。(多少の気泡はそれほど気にしないでください。失敗して剥がして張り直すよりもそのまま研磨開始したほうが良い結果が得られます)
 研磨パッドが盤ガラスに貼れたらカッターナイフの刃を盤ガラスの側面に当てながら余ったパッドを切り取ります。このときにパッドの直径が盤ガラスよりも 大きくなるとダウンの原因に、小さすぎると盤ガラスの角で鏡面にスクラッチを作る可能性があるかもしれません。



 このようにパッドの準備ができたら『ドレッシング』を行います。いわゆる順応プロセスで、研磨パッドの表面曲率と鏡面の曲率を合わせる 作業です。ピッチ盤製作過程でお湯で温めた鏡面を固まりかけたピッチ面に押し付けて『型取り』するのと同じ目的の操作です。
 ここでもし、パッドの状態が悪くて鏡面の一部を異常研削してしまうといけませんので、研磨パッドに水を与えただけで鏡面と『友摺り』を行います。10分 間くらい水で鏡を滑らせて異常な当たりを感じなければ問題はないでしょう。いよいよパッド研磨の開始です。

   

 先ず研磨パッドの上に小さじ1/3くらいのセポールを載せます。そして次に少し(小さじ1〜2杯分)の水を与えて、

 

鏡を載せてぐるっと数回回転させますと水とセポールが溶け合って研磨パッドの穴に入り込みます。ここまできたらあとは研磨運動を開始しま す。研磨運動を始めると余分な水とセポールは当たり面から排出されます。
 このような状態になったら研磨運動は2〜5分間継続できます。だんだん水分が少なくなって鏡が盤ガラスに密着していくような感じになり、少し研磨運動が 重くなりますので、適量(スポイトで数滴くらい)の水を足して研磨運動を継続します。
 水だけ足しながら研磨を進めると研磨パッドの穴の中のセポールが徐々に出てきていつでも当たり面に新鮮な研磨剤が供給され続けます。当たり面の研磨剤濃 度がいつでも濃いのでピッチ盤よりも研磨速度は速いと思われます。



 ちょっと判りにくいですけれども、研磨中の研磨パッド表面はだいたい上の写真のような感じです。そして、600分以上の研磨を終えた研 磨パッドの表面もパッドのエッジも貼り付けた時と比べて殆ど変化を認めることができないほどしっかりした状態を保持し続けています。

 『ピッチ盤による研磨』と『研磨パッドによる研磨』の違いはだいたい下の図のように、研磨剤が保持されるポケット(ピッチ盤では溝、研 磨パッドでは穴)の体積と単位面積あたりの存在量が研磨パッドの方が多く、その結果、研磨材粒子の絶対量と必要な移動距離の関係から研磨剤粒子の存在確率 も研磨パッドの方が断然多い点だと思われます。
 その結果、研磨パッドの方が研磨速度が速くなると予想されます。もしかしたら、このように推察される特性に合わせて研磨運動のパターンも従来とは違うも のが求められるのかもしれません。


 


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