15.
度目の出張観測(ちちぶ星の里の星祭りへの参加)

2004/05/05

 5/2〜5/4、秩父の登谷牧場にある『星の里』で星祭りが行われるということで柴原さんからお誘いがありました。突発的緊急の仕事が立て込んでいたの ですが、5/2-3は大丈夫そうだったので向かうことに・・・。
 『星の里』には石川町で加藤さんとご一緒だった井野さんの観測所もあるし、柴原さんのご紹介で岩崎さんの『銀河』や『きらら庵』も・・・、楽しみいっぱ いのルンルン気分でFS-200を車に積み込み、いざ出発です。でも天気予報はあまり良くないみたいですが、そこは人がいっぱい集まるのだからその中に きっと『晴れ男、晴れ女』がたくさんいるはず・・・と極めて前向きな他力本願で出かけることにしました。
 丁度、連休で高速道の下り線はかなり渋滞していますが、比較的近距離なこともあって11時15分出発、1時30分には現着、北軽井沢観測所よりはずいぶ ん近いロケーションです。
 現地に到着するとすでにずいぶんたくさんの人が集まっています。一番奥の駐車場に車を入れて井野さんの観測小屋へ行くと、ポット植えの花が整然とトレイ に並んでいます。参加者の皆さんに格安で提供されるとの事・・・、しばしトレイ運びをお手伝いして、その中でイイナと思った幾つかの鉢を購入することにし ました(これは家に置きっぱなしにしてきた家内へのプレゼントなのです)。元気なカーネーション3鉢と柏葉あじさい1鉢、それにポット苗12本でしめて 2000円!!!、これは大変にお買い得です。
 井野さんの太っ腹に感謝しながらFS-200システムを組み立てることにしました。

 星の里にある井野さんのドーム

 FS-200、組み立てるとは言ってもドブですからただ車から降ろせばおしまい・・・これは楽チンだよな・・・などと考えていると加藤さんの軽トラが長 いアルミ材を積んで到着しました。そうです、あの空気望遠鏡、OAT-78を持って来られたのです。

 FS-200とOAT-78を降ろして組み立てが完了する頃に熊谷の石田さんが到着、2ボックス車の後には黒く光る2つの塊りがあります。そう、この黒 い塊りは評判の良いNINJA400なんです。

 『たった5分で組み立て完成』・・・といううたい文句のNINJA400、初めて見る
の 目の前であっという間に組み立てが完了してしまいました。その構造といい、デザインの良さといい、機構の出来の良さといい『評判の程』をすぐに理解するこ とができました。これならば光学系にも期待できそうです。心配していた空は晴れています。

 つくばから参加の柴原さんは・・・と思っているとなにやら古めかしい木箱を運んでこちらに来られます。なになに、また変なものを・・・、その箱から出て きたものはウラヌス、そう、今ではビンテージ望遠鏡の仲間入りをしているGOTOの『ウラヌス号』だったのです。柴原さんはどうしてそんなに『変わったも の』をたくさん持っておられるのでしょうか・・・。事の真相は判りませんが、とにかくその貴重な望遠鏡も私たちの仲間の一群に参加して太陽が沈むのを待つ ことになりました。



 上の写真は今回私たちが持ち込んだ望遠鏡群で、左から『ウラヌス号』、『OAT-78』、『FS-200』、『NINJA400』の勇 姿とその周りで語り合うメンバーであります。でも、私たちの他に望遠鏡持参で参加された方はおられないみたい・・・。

 太陽が沈む少し前から月を見たり金星を探したりして、いよいよ星見会の始まりです。

 加藤さんのOAT-78と柴原さんの『ウラヌス号』の視野に輝く金星は小粒でも落ち着いた良像で、レトロな望遠鏡というイメージよりは今時の大口径超高 性能屈折鏡に比べて『新鮮さ』さえ感じてしまいます。
 NINJA400とFS-200は日が沈んだばかりなので筒内気流が収まっていないようで、見え味はイマイチです。でもこれは大丈夫、実績ありですか ら。

 そうこうしているうちにいろいろな方々が集まって望遠鏡の見比べ会と談義が始まっています。対象は金星、土星、木星、月、・・・とにかく見ものが一杯で す。

 
ビンテージ望遠鏡の『ウラヌス号』や『OAT-78』のような空気望遠鏡に 触れる機会は皆さんほとんどないはずですからこれはラッキーな機会、『NINJA400』や 『FS-200』はドブソニアンといえども光学精度を追求してできたもの・・・、このような『仕様』の反射望遠鏡が集まる機会も多くはないはずで、私も含 めて皆さんラッキーだったのではないでしょうか。


 かなり長い時間望遠鏡談義と観望会が続いて、その後柴原さんに先導されて、岩崎さんの『銀河』観測所に行くことに・・・。

 『銀河』観測所に着くと温かいお味噌汁をいただくことになりました。秩父とはいえ標高が600m位の登谷牧場はず いぶん冷えていましたので冷たくなった体にはこれが一番!!、岩崎さん、ありがとうございます!!

 ところで、肝心の『銀河』観測所には25cm・F6の高精度望遠鏡が設置されています。この望遠鏡が高精度な理由は、@田口鏡であること、Aディフラク ションを押さえるために斜鏡径を70mm→55mmに変更していること、Bスパイダーが0.7mmと細身の4本であること、CASKOの高精度赤道儀に同 架されていること、などで、もちろん良く見えないはずはあり得ない仕様なのです。
 体が温まったところでいよいよ観望モードに突入。
 私は木星の像に感心して見ていました。そう、木星の衛星イオの円盤がきちんとエッジをもって見えるのです。柴原さん曰く、「衛星の模様まで見えそうな勢 いでしょ!!」。私の並眼はこれまで『円盤』と『エアリーディスク』を明確に見分けるだけの経験が不足していたのです。でも、はっきりとその違いを実感す ることができたのでした。

 岩崎さんの観測所から私たちの望遠鏡群のところに戻ったとき、加藤さんがお宅のご都合で戻られることに。ちょっと残念な気がしながらOAT-78の片づ けをお手伝いしてお別れ。

 その後、改めて木星と月、それにγ-Virに挑戦しました。

 『銀河』観測所でグレードアップした私の並眼にFS-200で改めて木星に挑戦。気流の状態が良さそうなので思い切って420倍と650倍にする と・・・、今度はしっかりと見えます。視野の中をかなりの速度で次々に横切っていく木星の4大衛星、それぞれエッジのしっかりした円盤の大きさが違うんで す・・・。
 月ではクラビウスの中にある小さなクレーターのその火口壁の様子が綺麗に見えたりしています。もちろん、隣のNINJA400も素晴らしい像を見せてい ます。
 柴原さんや集まっておられた方々にこのような光景を見ていただいたあと最後の課題の
γ-Virに向かうことになり ました。

 
γ-Vir、私の目には前に示したような像に見えます。でも2星の明るさは あまり変わらないのです。強いて言うならば1方の星は青色でもう1方が白色、私の目には白色の星のほうがかなり明るく感じます。
 で、あのような像が見えているはずと思って柴原さんや??さん(ごめんなさい、お名前存じないもので・・・)に確認していただきました。

 「2つの星の間に黒い筋が入って見える」と柴原さん、「うん、分離している」と??氏、私の目にも同じように見えていますので、これで『並眼』から卒業 できたかな???

 隣のNINJA400でも
γ-Virが導入されています。こちらの方も星がダルマ型に見えていますが、口径が大き く斜鏡径も大きい分だけ光度によるディフラクションの数と大きさが目立つこと、それにシンチレーションの影響を大きく受けることなどから完全分離直前のよ うで・・・。でもさすがロシア製の高精度鏡を使っているだけのことはあって、私のアメリカ製40cmドブとは違うと実力の高さに感心させられました。

 5/3の0時20分頃にはかなり雲が出てしまったので1日目はここでお開きになりました。



 『明日の朝はブラッドフィールド』と期待を胸に秘めてお休みモードに入ったところで家に居る家内からメールが入って、『会社から電話があって、明 日・・・』、そう、急遽戻ることになってしまったのです。1時間近く前にお開きになったので、石田さんにも、柴原さんや岩崎さんにも、井野さんにもご挨拶 できないまま山を下りることになりました。

 帰りは高速を制限速度で巡航して家まで1時間20分、『星の里』の地理的なアドバンテージを改めて実感させられました。


 『星の里』でお世話になりました皆様、翌日、いろいろとお話ししたかったのですが、そのような訳で、申し訳けありませんでした。そして、ありがとうござ いました。

 感謝、感謝、感謝、その一言に尽きます。



FS-200の目次に戻る